【体験談】営業成績を上げるには大きな買い物が最良!
最近、車を買い換えました。
久しぶりの大きな買い物でしたが、自分自身の購買ステップを振り返ると、「B to C」や「B to B to C」の営業マンにとって凄く参考になると感じましたので、ご紹介します。
※営業スキルを上げたい方は、「【初めにご覧下さい】トップ営業マンに仲間入りするための完全マップ」をご参考下さい
「AIDMA」、「AISAS」のフレームは有効か?
車を買い換えるキッカケは、家族が増えた事です。
今までは5人乗りの車だったのですが、荷物が増えることを考えるとファミリーカー(ミニバン)への乗り換えが必要だとの結論に至りました。
決心をしてから、僕と嫁様の共同作業で徹底的に車種を調べました。
メーカーオフィシャルサイト、ブログ、Youtube、中古車情報サイトなどです。
実際に試乗もしました。
かれこれ2ヶ月間、一日2時間くらいは、どの車が良いのか調べていました。
これが10万円程度の買い物だと、ここまで調べる事はなかったでしょう。
購入したのは中古車ですが、それでも200万円を超える出費となりますので、絶対に失敗できないと考えていました。
後ほど説明しますが、ディーラーで購入する段階では、車の機能について何も質問する事はありませんでした。
本題に入ります。
購買プロセスと僕の心理を、AIDMAに落としてみると以下の通りです。
- Attention:家族増えるし、大きな車が必要なのかな?
- Interest:ファミリーカーって何があるのだろう?スライドドアは必須かな?
- Demand:ミニバンが良さそうだ!いくらで買えるのだろうか?
- Memory:調べるほどに、日産セレナが一番良いと感じてきた。値段的に中古だな。
- Action:ディーラーで見積を取ろう(=買おう!)
調べるプロセスが見えないので、やっぱりAISASの方が適していますね。
- Attention:家族増えるし、大きな車が必要なのかな?
- Interest:ファミリーカーって何があるのだろう?スライドドアは必須かな?
- Search:時間のある限り調べる!試乗もする!予算200万円以上必要だな!
- Action:ディーラーで見積を取ろう(=買おう!)
- Share:知り合いに自慢。SNSでも自慢。
結論、AISASで購買ステップを把握するのは間違いなさそうです。
商品が高額であるほど即決せずに、調べたり比較検討するプロセスが長くなります。
AISASのフレームは勿論知っていましたし、実際に仕事でも使ってきたものですが、いざ自分が購入する側になった時に、凄くリアルに捉えることができました。
これが体感できている営業マンとビジネス書で知識として身に着けた営業マンでは、顧客への対応が変わると思います。
僕も若手の頃に、「こんな提案でお客様が納得すると思うか?自分が買うと想像してみてよ」と叱られましたが、経験が無いので顧客の心理が分かりませんでした。
その後、知識を身に着けて売れるようになりましたが、理解半分で営業していたのだと気付かされました。
高額商品の商談での営業トークは無意味
購買プロセスを実感したところで、営業マンとして何ができるかを考えました。
結論は、以下の2つしかないと思います。
- Search段階での印象付け
- Action段階でのクロージング
この2つを深堀りしてみます。
1.Search段階での印象付け
商品が高額であるほど、顧客は自分で調べます。
BtoBだと顧客も忙しいので営業マンに頼る部分は大きいですが、BtoCの場合、よほど忙しい人でない限り自分の時間をフルに使って調べることが出来ます。
購入段階での顧客の知識は営業マンと同等レベルです。
もちろん、営業マンの方がより詳細な知識を持っていますが、購買プロセスに影響を及ぼす情報ではありません。
僕の印象では、一生懸命商品説明をする営業マンの方がウザかったです。
一生懸命さは伝わるのですが、知っている情報を繰り返し説明されるのは苦痛でした。
商品説明(デモンストレーション)は、Youtubeで何度も見ていますからね。
ぶっちゃけ、営業マンよりYoutubeの方が上手ですし。
営業マンとしては、顧客の反応(知識レベル)に合わせた最低限の説明に留め、補足でユーザーズボイスを伝えるべきです。
もっと言うと、商品設よりも、雑談を通じて相談してもらえる関係性を作る事に注力すべきです。
「頼れそう!金額の相談にも乗ってくれそう!」と印象付けが出来ればOKだと思います。
2.Action段階でのクロージング
アクション段階になると、顧客からバイイングシグナル(Buying Signal)が出ます。
価格や納期の話題が顧客の口から出てくる事ですね。
ここで顧客の納得を得られる条件で提案できるかがポイントになります。
顧客の知識は豊富なので、ありふれたクロージング技術で押し売りしようとしても効果はありません。
もしクロージングに成功しても、顧客満足度は高くないため、その後の関係性は希薄になるでしょう。
僕自身、程度の悪いミニバンを提案されて、程度相応の値引も無くクロージングを掛けられましたが断りました。
市場価格を知っていましたので、了承する訳がありません。
ちなみに、僕が購入した営業マンのトークは以下でした。
- 僕の知識を踏まえた、最低限のデモンストレーション
- 程度は抜群に良い。勿論メンテしてから納車する
- 納車可能日は、約2週間後
- 金額値引は出来ない。その分オプション無償提供で対応したい
非常にアッサリした営業トークです。
押し売り要素はゼロですね。
車の良さはどこも大差ないので、納車時期と価格条件で決めて下さいというスタンスでした。
トークがアッサリし過ぎていたので、僕から質問したり見積依頼をして、一気に購入してしまいました。
まとめ
デキル営業マンは、結局のところ、どれだけ顧客の心理を理解できるかです。
ビジネス書でなく、自分自身が顧客の立場になるという体験は、顧客の心理を理解する良いキッカケになると思います。
一方で、BtoC営業マンが顧客の購買心理に影響を及ぼせる範囲は少ない事を実感しました。(今回の経験で、営業マン不要論を改めて納得)
営業マンのあり方は変わってくると思います。
※営業マンのあり方は「令和で生きる営業マンの存在価値を考える」をご参考ください
お役に立てば幸いです。