食べすぎ営業マンのビジネスブログ

30代中堅営業マンが「ビジネススキル・転職・資産運用」のノウハウを紹介

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ソリューション営業はオワコン??インサイトセールスを極める

30代中盤営業マンのtabesughiです。

2018年に外資系大手企業から日系超大手企業へ転職しました。

悪戦苦闘しながらも、外資系大手企業時代に学んだ営業ノウハウを武器に営業したところ入社初年度ながらも表彰をもらえました。(いきなり自慢ですみません)

 

新人時代に絶望的に売れない営業のレッテルを貼られていた僕でも、技術を身に着けることでトップ営業マンの仲間入りができました。 一番を取ることは出来ないかもしれませんが、確実に数字を出し続けるためのノウハウをお伝えします。

今回は中堅営業マン向けです。

 

ソリューション営業はオワコン

ソリューション営業(=提案型営業)が最高の営業スタイルであると、多くの営業が教えられてきました。

「商品をゴリ押しする押し売り営業スタイルはもう通用しない、お客様の言葉に耳を傾けるのです」と営業研修で何度も耳にしたと思います。

 

しかし、最高であるはずの「ソリューション営業」も近年ではオワコン化しました。

その結果、顧客とのコンタクト重視の営業マンは絶滅危惧種に認定される事になります。

 

オワコンになったのは、ヒアリング重視のソリューション営業では、顧客自身が既に認識している表面的な課題(顕在課題)しか聞き出すことが出来ないからです。

聞き出せた課題を解決するために営業は一生懸命提案しますが、提案する製品は往々にしてコモディティ化しており、競合他社の製品と代り映えのしないものでしょう。

顧客も自分が伝えた課題に対し、想定範囲内の製品を提案される事になりますので、営業の提案を評価しません。

その結果、余程のコンタクト(バーターとか、実は親戚とか)がなければ、競合製品の相見積もりを取られ、激しいコスト勝負となります。

想像しただけでも疲れてしまいますね。。。

 

コスト競争力のある製品を取り扱っていればこのやり方でも良いのですが、通常は提案で競合差別化をして利益率を高めることが営業活動の主目的(=存在意義)となりますので、別の手法を取る必要があります。

 

インサイト営業に解決策を見出す

ソリューション営業がもてはやされた時代と異なり、今は顧客が多くの情報を持っています。

そのため、顧客自身でも課題に対する解決策を認識しており、解決策となりうる商品やサービスについても良く勉強しています。

利益率高く自社商品やサービスを購入してもらうには、顧客の気づいていない潜在課題を提示し、オンリーワンの提案だと認識させる必要があります。

この場合、仮に提案製品が競合製品と似通っていても、顧客は気づきを与えてくれた営業マンを信頼しますので、激しいコスト競争に陥る可能性は極めて低くなります。

この状態に持っていくために、潜在課題を顧客に認識させる手法の一つとして「インサイト営業」が有効です。

 

インサイト営業(Insight Sales)とは、ハーバード・ビジネス・レビュー誌で2014年に発表された営業スタイルです。

僕も発表当時、会社からインサイト営業をやれとメーリングリストでこの記事が送り付けられまして、こんな高等技術できる訳ないだろと絶望した思い出があります。

でも、意識して日々活動すれば自然に出来るようになります。

 

インサイトセールスを実践するのは、面倒ですごく時間が掛かります。

ポテンシャル高い顧客に絞って実践すべきです。

 

僕の経験では、勝てる商談は自分が顧客より知識を持っていて、営業側から課題を提示できたケースが圧倒的に多いです。

逆に顧客から課題を提示された場合、大体がコスト競争に晒されて負けています。

(この場合は課題認識を再構築するための更に手の掛かる手法が必要です)

 

なお、少額商品の量販営業は積極的にこれをやる必要はないと思います。

1件に時間を掛けていられないと思いますので、フットインザドアみたいな技術論を頑張った方が良いと思います。

 

 

インサイト営業の具体的実践方法

インサイト営業は下記状態にあることが必須です。

  • 顧客より顧客の業界を知っている
  • 顧客より顧客を知っている

そして、顧客が考えている方向性の是非を問い正し、正しい方向へ導く意識が必要です。

そのためには顧客を導くだけの知見があることが必須条件となります。

全ての領域で顧客に知識で勝つ必要はなく、自社が関わる領域で圧倒できれば良いです。

業界誌を読み、顧客へ何度も訪問し業界全体で起きているトレンドを把握しましょう。

 

僕は、業界の現状や顧客情報をもとに仮説を立てて、3C分析などフレームワークを用いた提案資料に落とし込んで顧客へ提示しています。

それをもとに顧客の気づいていない課題を共有して、提案に繋げられるように誘導します。

他社事例を持っていき、一緒に実現可能性を考えるのも気づきが得られて良いです。

 

顧客より顧客を知る必要があるので、ヒアリング先は一つの部門だけでなく関連部門へも広げるべきです。

最終的なインサイトセールスを行うのは決裁者でないと意味がないので、面談者は間違えないようにしましょう。

 

課題を一緒に考えた結果、自社製品では解決できない可能性もあります。

この場合は、顧客と継続的な関係性が気づけただけで良いという割り切りが必要です。

必ず次に繋がりますので。

 

まとめ

  • 製品ありきでなく、顧客課題を起点とした提案を意識する
  • 顧客の業界を顧客より知る(業界誌、同業他社の情報)
  • 顧客のことを顧客より知る(複数部門へヒアリングした情報)
  • 仮説を立てて提案し、顧客の進むべき方向性を示す

 

お役に立てば幸いです。