営業トークの基本教えます。昔も今もSPIN話法が最強。
営業トークの基本をお伝えします。
営業マンの活動は全て顧客の立場で考えることですが、全ての行動でこれが徹底できれば難しい理論は不要だと思います。
一部の天才型の営業マンはこんな事は気にしなくて良いのでしょう。しかし、僕も含めて並みの営業マンは理論に沿って活動しないと結果が出にくいです。
何となく営業トークをしていた方は参考にしてみて下さい。商談が進捗するかもしれません。
営業トークの基本とは
営業トークの基本とは「SPIN話法」です。伝統的な手法なので聞いたことがある方も多いと思います。知らない方は是非読み進めて下さい。
良い商談は7~8割方顧客が話すると言われており、聞く事がいかに重要かを表現しています。
提案型営業には必須の話法ですね。
- Situational Questions:状況質問
- Problem Questions:問題質問
- Implication Questions:示唆質問
- Need-payoff Questions:問題解決質問
一つずつ説明します。
Situational Question:状況質問とは?
その名の通り顧客の状況をヒアリングします。
現状に留まらず、過去(経緯)や未来(今後の構想)もヒアリングします。
これが聞けない人は、顧客との関係性が不十分だったりは警戒されていますので、まずは関係性を作ることに注力しましょう。
例えば印刷製造業の工場に設備を売り込みたい場合、下記の事をヒアリングします。
- 製造設備の全体概要と各々の経年
- 製造設備の経年(更新したい設備は必ず)
- 過去所有していた設備
- 今後の方針(拡大?縮小?注力したい領域は?)
ここで大事なのは、ヒアリングに徹する事です。オープンクエスチョンで幅広くヒアリングします。
問題点を質問してしまうと、そこに終始したトークになるので全体像がつかめなくなります。
また、状況質問は尋問になりがちなので、「他社ではこんな取り組みをされていますが、同様の取り組みはありますか?」等、たまにはクローズドクエスチョンで答えやすい環境を作ってあげることも大事です。
顧客が自慢げに話をしてくるような状況が理想ですね。
Problem Questions:問題質問とは?
状況質問で顧客のおかれる立場を理解したら、問題点をヒアリングします。
ここではクローズド質問が効果的です。漠然と「お困り事は?」と質問しても出てきません。
その場で臨機応変に質問するのは、かなりの経験と頭の回転が必要なので、事前に仮説を立てて質問を考えるのが良いと思います。
現場の問題点だけでなく、経営的な問題点もヒアリングするように心がけましょう。
経営的な問題点は、大きく分けると売上・利益アップもしくはコスト削減の2つです。
(取り扱い商材によっては、社内ガバナンスが入ってくるでしょう)
「経営」ときいてビビらずに、この2点に関して質問すればOKです。
例えば、新規市場開拓・既存顧客単価向上・原価改善などが問題点としてあがります。優先順位は何なのか見極めましょう。
状況質問の「今後の方針」に対しての質問とも言えますね。
Implication Questions:示唆質問とは?
SPIN話法はこれにつきると言っても過言ではないと思います。
人並みの営業マンであれば、現状把握→問題点把握→改善提案という事は出来ます。
示唆質問を追加してより良い商談に昇華させましょう。
示唆質問は、問題点を顧客の口から言わせて、改善しなければならないものと認識させる事です。企業は多くの問題を抱えており全てに予算はつきません。改善対象とする事に意味があります。
同時に、営業マンとの会話を通じて顧客に気づきを与える事(潜在ニーズ)が大事です。また、潜在ニーズを深堀りすることで問題を大きくし、多くの予算を獲得することに繋がります。
例えば、こんな感じです。
・問題点
設備老朽化、競合に押され気味、新規市場開拓必要、開拓対象はローカル商店街
・示唆質問
ローカル商店街相手だと発注ロットは少ないですよね?
恐らく予算も限られていますよね?
店舗も生き残りをかけてオリジナル性求めるニーズもあるでしょうか?
この段階では、顧客と一緒に問題点を共有していく雰囲気作りが大事です。
上手くいけば、向こうから「〇〇みたいな事もあるかもな~」と言い始めます。
Need-payoff Questions:解決質問とは?
これまで我慢していた売り込み要素をやっと見せられる段階です。
示唆質問で共有した問題点に対し、解決策を質問形式で投げかけます。
こんな感じでしょうか。
「低予算かつ多品種小ロットの商品販売することになるでしょうから、それに対応でききる生産設備が必要になりませんか?」
「オリジナリティも出したいでしょうから、デザイン性高いテンプレートを複数用意して、店舗に選んでもらうような仕組みが有効ではないでしょうか?」
そして最後に決めゼリフ。
「これを実現できる仕組みがご提供できそうなので提案させて下さい!」
提案書提出と見積提示の段階まで持っていけます。
まとめ
- SPIN話法の4つの質問で商談を具体的な検討段階に引き上げる
- 問題解決質問までは売込み要素を見せない
- 示唆質問が一番大切。仮説を立てて質問はあらかじめ考えておく
お役に立てれば幸いです。